Saki Nishikubo

Japan, Tokyo, 23years old

うれしい悲鳴をあげてくれ

 

 

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この間YouTubeでかわいい長澤まさみを観ていたら、どうやら映画シングの吹き替えをしていたみたいで、挿入歌として長澤まさみが歌っていたセットイットオールフリーが流れてきました。

 

この曲がもう最高で、サビの歌詞が酢いも甘いも噛み分けた女にしか歌えないような渋すぎる台詞のオンパレードで。

アニメのキャラクター(動物)が、

バカだったあたしあんたの愛が邪魔をしていた

とか歌い上げると思いますか?普通。

とか思ってひとりテンション上がってたのですが、さっきこの映画の日本語詞監修をいしわたり淳治さんがやっていると知って、点と点が繋がってしまいました。

 

いしわたりさんといえば、5.6年前にエッセイ本"うれしい悲鳴をあげてくれ"を読んで初めて存在を知ったのですが、その時は本屋でただなんとなく面白いと思って買ったのでどういう人か全然知らず。スーパーカーも聞いたことなかった。

 

それから少し経ってある時秩父に日帰り旅行に行った際、ローカルな温泉に入りました。

旅行客ももちろんいたものの、全体的に地元感がプンプンしていて、1人先にお風呂からあがった私が見つけただだっ広い座敷にもパラパラとおじちゃんおばちゃんたちがいました。

夕方からしっかり飲みながら盛り上がっている皆さんを横目に、よそ者がすみませんと思いながらお邪魔すると、恐らくいつも地元の方達がお風呂上がりにそこの小さなステージでカラオケを楽しんでいるのでしょう。1人ずつ順番にステージに上がって曲を披露していきます。

正直心の中でこのシュールな状況に戸惑いながらも一緒に手拍子しました。

 

そんな憩いの場に突如、ダークホースが現れました。

軽快なギターのイントロと共に、ステージに現れたのは、さっきまで1人後ろの方に座り、お酒で真っ赤な顔に乱れた浴衣姿で野次とも声援ともとれる叫び声をずっと発していた男性でした。

 

歌が上手かったか下手だったかは覚えていないのですが、初めて聞くその曲は本当にいい曲で、

寂れた温泉の小さなステージがさながら武道館のようで、スポットライトが眩しすぎて、

バックダンサーとして踊るおばちゃんと一緒に気持ち良さそうに歌う姿を見て、ここは地上の楽園だ、と思わずにはいられませんでした。

 

なにを隠そう、その時彼が歌った曲こそがスーパーカーのラッキーでした。

 

作詞:石渡淳治

と小さな画面に表示されたとき、私はいしわたり淳治さんと二度目の出会いを果たしたのです。

 

私にとってこの時の映像が今でも鮮明に思い出せるぐらい、衝撃的な空間でした。あのおじさんは今どこでなにをしてるのでしょう。元気にしてるかな。

 

それからいしわたりさんがもっている語感が大好きで、色んな曲を聞いた。

佐野元春岡村靖幸も好きだけど、いしわたりさんのキャッチーでドラマチックで、強い女の人がそこに存在している世界がしっくりくることが多い。

 

いしわたりさんは歌詞は棚のようなものだ と言っていました。聞く人それぞれが仕舞いたいものを仕舞うものだと。

私はそこに、自分の思い出も一緒に仕舞っておこう。もう思い出せなくなる、その前にはきっと。